肝臓がん

肝臓がん〜代謝活動を阻害する

肝臓は小腸で吸収した栄養を全身に送り届ける代謝活動や、胆汁を分泌して十二指腸での消化を行う働き、有害な物質を分解する働き、グリコーゲンを貯蔵する働きなど多くの役割を持っています。
しかしその反面、「沈黙の臓器」と呼ばれるように病気が発生していても自覚症状が起こりにくい性質があり、発見が遅れてしまうこともしばしばです。

肝臓で起こる病気の最終到達地点といえる肝臓がんについて解説していきます。

肝臓がんの症状とは?

肝臓がん特有の症状として「黄疸」があります。黄疸は肝臓が分泌する消化液である胆汁に含まれるビリルビンという色素の働きによって発生します。
ビリルビンは赤血球に含まれるヘモグロビンが分解されることで発生し、血管を通じて肝臓に集められ胆汁として排泄されます。
しかし、肝臓による排出作用が低下するとビリルビンが体内に蓄積して皮膚や白目が黄色く変色してしまう黄疸を引き起こすのです。

黄疸以外にも腹水の蓄積や腹部の膨満感、食欲不振、倦怠感などの症状が見られます。
これらの症状はある程度病期が進行してから目に見えて分かりやすくなる性質があります。

肝臓がんの原因について

肝臓の細胞が変異してがんが発生する原発性肝癌の場合、脂肪肝・肝硬変・肝炎などの肝臓病が原因となって起こることがほとんどです。
肝炎の発症はウィルスから発症するケースと脂肪肝や肝硬変が発展するケースがあり、最終的には肝臓がんに発展してしまいます。
脂肪肝や肝硬変は過度の飲酒を主な原因として発症し、肥満などのリスク因子が絡むことで悪化することが分かっています。

他臓器からの肝転移は、血液を介して行われます。
肝臓は代謝機能の関係から血液を各消化器官から集める性質を持っているため、転移先になりやすいのです。
すい臓がんからの転移を原因とする場合、十二指腸に胆汁を送り込む胆管から転移することがほとんどです。
胆管はすい臓から膵液を送り込む膵管と隣接しており、膵管癌が起こると巻き込まれるような形で肝臓への転移が起こってしまうのです。

肝臓がんの進行

肝臓がんは肝硬変から肝炎を経て発病した場合、非常に緩やかな速度で進行していきます。
これは肝臓自体が持つ再生能力によってがん細胞化が抑制されている為といえますが、再生を繰り返す内に硬化した肝細胞が増えていき、やがてはがん細胞化が進むことになります。

この特性により肝臓がんは初期の内は症状が自覚できず、沈黙を続けたまま病期が進行した状態で発見されることがほとんどです。
しかし、この再生能力によって肝臓の大部分を切除しても元通りに復元されていくため、他の癌に比べて希望が見えるということも肝臓がんの一面といえます。

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