化学療法

化学療法〜抗がん剤投与による

「化学療法」という言葉は、元々「医薬品を使って行う治療」という意味で使われていましたが現在では「抗がん剤によるがん治療」そのものを指す言葉として使われています。
このような言葉の変遷の背景には、がん治療における化学療法の信頼性の高さがあるといえます。

すい臓がんに対する化学療法はどのような物なのでしょうか?

化学療法のメリット

化学療法ががん治療における基本となっているのは、「患者の身体に掛かる負担を抑えられる」というメリットが大きい為といえます。
外科手術は縫合や輸血をするといっても、患者の身体にメスを入れて多量に出血させることに他なりません。

そのため、手術後は体力の低下や合併症に悩まされることもしばしばです。化学療法の場合、注射や点滴を用いて薬を投与するので身体を切開する必要が無いのです。
ただし、注射針や点滴の管を身体に通す際には細心の注意を払うことが医療側に求められます。

化学療法のデメリット

デメリットとしては「患者の体質によっては薬が合わないこと」が言えます。
薬が合わず副作用が出た場合は直ちに投薬を停止して別の薬剤に切り替えるのが化学療法の鉄則ですが、患者の体質次第では効果のある新薬が使えず効果の薄い従来品で治療していかなければならないこともあるのです。

また、薬の副作用自体もデメリットの一つです。
効果の強い抗がん剤ではどうしても何らかの副作用が出てくるため、慎重な施療が重要になっていきます。

すい臓がんに使用される抗がん剤について

すい臓がん治療においては、抗がん剤の役割は非常に大きなものになっています。
病気の進行が早く、運よく外科手術が適応できても膵臓は難易度が高い臓器であることなどがあって外科手術が負う役割を肩代わりしている所があるからです。

どのような抗がん剤がすい臓がんへの化学療法に利用されているのでしょうか?

治療の基本はゲムシタビン投与

実際の治療の現場においては、すい臓がんに対して投与される抗がん剤はDNA合成阻害薬に分類される「ゲムシタビン(商品名:ジェムザール)」が第一に選択されます。
がん細胞のDNAをバラバラにすることで細胞の自己破壊現象であるアポトーシスを引き起こすのがDNA合成阻害薬の作用です。

脱毛や吐き気などの副作用も僅かながらあるものの、 癌特有の疼痛が抑えられ体重減少が収まったなどの高い効果が注目されています。
唯一の難点は「がん細胞の縮小効果が低い」ことで、他の薬との併用による効果増強や放射線療法との併用が研究されています。

最新の抗がん剤TS-1

ゲムシタビンと共に注目されているのが、胃がん治療に使われているTS-1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム)です。
TS-1は、DNA合成阻害作用を持つと同時に、効き目を腫瘍に集中させ、消化器官への影響を軽減する三つの働きを併せ持っています。

効果も高く、胃がんだけでなくすい臓がんへも有効とされ膵癌治療の現場でも活躍しています。

  • 膵臓の働き - すい臓の持つ役目
  • 膵臓がんの原因 - 発病のメカニズム

  • 【すい臓がんの基礎知識】膵癌の原因や症状をすい臓のメカニズムと共に確認
  • 【膵臓から転移して起こる主なガン】すい臓がんから発病(転移)する可能性が高い癌をご紹介
  • 【すい臓がんの治療】外科手術・化学療法・放射線療法などの治療法と再発について